
飲食店の物件を見る時のポイントについて教えて欲しいのじゃ!

物件について?
好立地の物件とかってことだよね?

そうなのじゃ!
どういうところを見れば良いのか気になってのぉ。

その質問私に任せてください!

じょーかーさーん!
好立地を見分けるポイントについて
飲食店で成功を収めるためには、店舗の立地はとても重要な項目です。
競合店を圧倒できるような商品力、ホスピタリティ溢れる高いサービス力を持っていたとしても、立地が悪く集客できなければ何の意味もありません。
- それだけ立地により売上は左右されてしまうもの。
経営のやり方やお店のコンセプトによって選ぶべき場所にも違いがありますので、お店の開業を目指す方はぜひ参考にしてみてください。

今回はじょーかーが教えてくれるのかの?

私にお任せください!
見分けるポイントを6つあげさせていただきます。

お願いします!
①家賃(坪単価)
まず始めに家賃は物件を決める上で重要な要素です。
いくら自店舗にとって特性と相性のいい商圏にある好立地でも、家賃が高すぎれば利益を圧迫し、利益率は低くなってしまいます。
固定費である家賃は、繁忙期でも閑散期でも費用は変わりません。物件の家賃に対して売上が見込めるかどうか算出し、良い物件を選びましょう。

最高の物件が見つかったとしても、家賃が想定以上であるとなると、良い物件とは言えないでしょう。

一つ目は家賃が重要なのじゃな。
わかったのじゃ。
②人口統計をとる
お店を出したい地域の人口・世帯数・性別・年齢層の人口統計を取り、自店舗のターゲットである客層がどれだけいるのかを判断しましょう。
地域の役所に足を運ぶと統計データを簡単に入手できますし、今やネットの時代ですから調べれば簡単に出てきます。
出店できそうな場所、予定地をいくつかあげておき、見込み客が多い場所を選定すること。

見込み客がどれだけその地域にいるのかは、開業後の売上を左右するポイントになります。

どういった層の人が多いのかとかを見るのも大事だね。
コンセプトに合う客層がどれだけいるのかは重要。

なるほどなのじゃ。
統計を取る際の注意点
実際に店前の交通量や通行量を図る時など、以下のような事柄に注意する必要があります。
【立地A】→オフィス街で通勤者が約1000人通る。
【立地B】→商店街で毎日色々な人が約100人通る。
実際のところどちらの方が人が多いと思いますか?
- 【立地A】では毎日ほとんど変わりなく同じ人が通るわけですから人数は一ヶ月1000人
- 【立地B】ですと1日100人ですが、毎日違う人が通るので100×30日で一ヶ月3000人
一見【立地A】の方が人数が多いと思われますが、実際のところ【立地B】の方が、客数は多くなります。
ただし通行量が多いから良い立地というわけではなく、あくまでも自店舗のターゲットである客層がどれだけ含まれているかが重要。

下町風の居酒屋などを開業するのであれば、【立地A】の方が需要が高く成功する可能性は高いでしょう。

あくまでもお店のコンセプトにあった場所がいいのじゃな。

いろいろな場所を見比べて、最高の場所を見つけよう!
③交通量及び通行量
店舗前の道路の交通量や通行量を調べましょう。
平日と祝日や朝昼夜で交通量や通行量が違うので、自店舗の予定営業時間の範囲内で統計を取ることが重要です。
昼間は通行量が多いが夜になると極端に少なくなるなど、立地場所によって特徴があり事前に調べておくことで開業後の失敗を防ぎます。

コンセプトに合う立地をしっかりと見分けるために、通行量などの情報は重要ですね。

ランチ営業をする予定で開業したのに、昼間は全然人が歩いていないってことも、場所によっては存在するね。

了解なのじゃ。
勉強になるのぉ。
④人間心理に基づく動線
左右の歩道に歩いている人の流れ、または交通量に違いがあるのを見たことはありませんか?
多くの人は「歩きやすい」「車で走りやすい」など心理的に判断し、道路や道を選ぶ傾向があります。
こういった心理的傾向も十分な判断材料であり、立地選びに活用することが大事。

通行量や交通量についても立地選びには重要です。

車での来客とかも見込める業態だと、特に重要だね。

なるほどのぉ。
わかったのじゃ!
⑤競合店について
お客が自店舗と比較するであろう他店舗のことを競合店と言います。
商圏内で営業時間が被っており、業態は違っていても価格帯が似ているお店は全て競合店。
開業予定地の商圏内の競合店は把握しておくべきです。客入りや周辺にどのぐらいの見込み客がいるのか、それら全てが立地の判断材料です。

商圏内で競合がほとんど存在せず、見込み客の多い場所は良い立地です。

競合店が多くても客入りがすごい場所なんかであれば、勝負する価値はあるんじゃないかな?

立地を判断する上ではこれも重要そうじゃのぉ。
⑥誘導施設など周辺マーケットの状況把握
市場調査を行い、出店計画中のエリア内に何があるかを把握するのが大事です。
人がたくさん集まるような場所を誘導施設と呼びます。例をあげるならショッピングモールやテーマパークなど。
誘導施設から流れてくる見込みがある客層や、来客の見込める時間帯などは把握しておきましょう。
通行量や交通量が少ない住宅街などでも、大きな会社や大学などがあったりと来客が見込める可能性もあります。

周辺の状況把握は必須です。
誘導施設があれば、交通の便が悪くとも来客が見込めます。

色々な観点から見るべきってことだね。

判断材料になるポイントは多いのぉ。
業態によって理想の立地条件は変わる
個人客をメインターゲットにした、顧客単価よりも回転率で稼ぎ出すラーメン屋などの場合、人通りが多く入りやすい路面店が最高の立地条件です。
ですが人通りの多い路面店の物件は賃貸料が高いので、固定費が高くなりがち。
また値段設定の高い居酒屋や料理店では、繁華街から少し離れた家賃の安い、ビルの上層階の店舗であっても勝負できる可能性があります。

業態によって理想の立地は変わります。
経営のやり方によっても変わるポイントですね。

上層階でラーメン屋は難しいもんね。
バーとかだと路面店は、家賃の回収が難しそう。

なるほどなのじゃ!
立地の種類とその特徴について
立地の特徴についてまとめていきます。
どのような立地にどういった需要があるのか、またどういった業態が合うのかどうか、下記を参考にしてください。
駅前
駅の近隣は徒歩客が多いという特徴があります。
利便性がよく人通りも多いので、フリー客が取れやすく大きな売上が確保できる可能性が高い立地。
ただし駅の規模によっては家賃や保証金が圧倒的に高いので、事業計画をしっかり練ったのちに開業するか否かを決めるべき。

駅前はアルコールの利用客が多くなる傾向にあります。

客単価は上がりやすい立地だね。

新規開業は厳しそうじゃのぉ。
ビジネス街
ビジネス街はサラリーマンが主な客層になるエリアです。
- 仕事休憩中のランチ帯
- 仕事終わりの飲み会
などに需要があり、近隣のサラリーマンのお財布事情に合わせた価格設定をする工夫が必要です。
競合店も多くなりお客の取り合いが激しくなるエリアでもあるので、他店と差別化を図る工夫は必須。
ファミリー層はほとんどおらず、週末になれば売上は低下する傾向にあり、日曜定休などの飲食店も少なくありません。

ターゲットは主に仕事をしているサラリーマンになるでしょう。

需要がある飲食店コンセプトの構成が必要だね。

理解したのじゃ!
商店街
商店街のメインとなるターゲットの客層は、地元住民や中高年層です。
ただし規模の大きい商店街ともなれば、観光客が多くなり様々な層に期待を持てる立地場所。
昼と夜の時間帯で通行量に差がある商店街も多く、しっかりとリサーチすることが大切です。
シャッター街のように閉店しているお店が多く見受けられる商店街では、集客に苦戦を強いられるでしょう。

商店街は場所によって客層や客入りに違いが大きく変わるエリアです。

シャッター街では家賃は安いだろうし、規模が大きくなると家賃はすごく高いイメージだね。

人通りの多い商店街も、競合店は多そうじゃな。
繁華街
繁華街はファミリー層や、ショッピングなどを楽しむ若年層などが主なターゲットの客層になります。
繁盛するのは週末で、平日は割と落ち着いた営業になるエリア。
繁華街といえども客層に違いがあり、また家賃相場も変動しやすいので、しっかりと計画を立てて出店を決めましょう。

繁華街は賃料や保証金が高いです。
テナントも多いので見比べて、理想の出店場所を見つけましょう。

当たれば大きく稼げる出店場所だね。

計画をしっかり立てないといけない場所なのじゃな。
裏通り
裏通りは家賃が安く、大きめのスペースを確保しやすい場所です。
その分集客は難しい傾向にあるので、常連客や予約客を中心に営業できるようなお店が安定して稼げるでしょう。
一度来店したお客を掴んで離さないような、他店との差別化やターゲットニーズを見極めた自店舗の特性の作り方が必要。
販売する商品コンセプトなどを明確にし、勝負できるようなメニューでなければ難しいエリアです。

メインの通りから外れた裏通りでは、人通りが少なくなります。
隠れ家的演出など、このエリアでなければできない施策もあるでしょう。

固定費は比較的安値で開業ができるよ。

小洒落た飲食店が多そうな立地場所じゃな。
百貨店や商業施設内
百貨店や商業施設がターゲットにしている客層が、この場合自店での見込み客になります。
お店の中にお店を出店する場所なので、広告宣伝費は母体である施設が行うのでかかりません。
逆を言えばそれだけ百貨店や商業施設に依存してしまうため、出店はよく検討することが大事でしょう。
客層によってコンセプトや好まれるジャンルについて違いがあり、成功する飲食店と失敗する飲食店が大きく別れる出店場所でもあります。

商業施設自体の集客が悪いと、自分のお店にも色濃く反映されてしまいます。

まー簡単に出店できる場所でもないんだけどね。

大きい商業施設とかであれば、審査とかも厳しそうじゃな。
高級住宅地
高級住宅街は近隣主婦のランチ需要が中心です。
ランチと言えども高単価が可能な立地場所であり、ゆったりとした店内で数品のコースのランチを用意すれば、一般飲食店のディナー以上の客単価を叩き出すことも可能。
やはり調理技術は必須であり、レベルの高い料理が好まれるエリアでもあります。

ランチでも高単価を稼ぐことが可能な立地です。
ただしニーズにあったコンセプトは必須でしょう。

安定はするけど、大きく稼ぐのは難しいって印象かな。

なるほどのぉ。
郊外の丘陵地など
車での来客が主流のため、駐車場は必須のエリアです。
賃料は低価格で広々とした土地を借りることも可能ですが、駐車場の台数が売上の上限とも言える場所。
商圏は広くまた競合店もほぼいないでしょうが、見込み客も少ないのが難点。

出店する場所によっては難しいのが多いですね。
ある程度観光客が訪れるような何かがあればいいのですが…

んー難しそうだね。
自分の家を趣味で改装して飲食店にしている人も多いよ。
売上はやっぱ取れずらいみたい。

難しいエリアなのじゃな。
わかったのじゃ。
雇用促進住宅、市営住宅近隣
あまり飲食店需要が高くないエリアです。
価格帯の安いランチや、低価格でのディナー営業などが基本になるでしょう。
住民のお財布事情に合わせたお店でないと、来客は見込めません。

こちらも賃料は安いですが、高い売上は期待できないエリアです。

細々と営業するのであればいいかもね。

了解なのじゃ。
勉強になったのぉ。
まとめ
以上、好立地を見分けるポイントや立地場所の特徴についてまとめました。
飲食店を開業しようと考えている人や、将来飲食店を持ちたいという人は参考にしてみてください。
それぞれ立地場所には特徴があるので、自分の描いているお店の像に当てはめて、出店場所を決めましょう。

チェーン店とか同じメニューなのに、場所によって売上に違いが大きいのは、立地場所の違いが大きなポイントだね。

そうですね。立地で売上は左右されると言っても過言ではないでしょう。
今回はこのぐらいで終わらせていただきますね。

ありがとうなのじゃ!
勉強になったのじゃ!
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