
突然なのじゃが…
ステーキを美味しく焼くコツってあるのかの?

ステーキの焼き方かぁ…
あるよ!

おー知っておったのじゃな!
自分で焼くとどうしても硬くなってしまってのぉ。

話は聞かせてもらいましたよ!
私に任せてください!

てつじぃさん!
じゃあ代わりに説明お願いするね!
柔らかく仕上がる温度帯
ステーキの焼き方は事細かに説明するなら10種類ほど存在します。
『ロー』→『ブルー』→『ブルーレア』→『レア』→『ミディアムレア』→『ミディアム』→『ミディアムウェル』→『ウェル』→『ウェルダン』→『ベリーウェルダン』
この中でも外食した時に知っておきたい焼き方については、レア・ミディアム・ウェルダンの3つ。
- 『レア』→肉の表面だけを強火で軽く焼いたもので、中はほとんど生の状態のもの。(3割程度の焼き加減)
- 『ミディアム』→肉の中心部に赤みが残るくらいの状態で、切ったとき中はほんのりピンク色が特徴。(6〜7割程度の焼き加減)
- 『ウェルダン』→肉の内部に赤みが残らないようによく焼いた状態。(9割程度の焼き加減)
肉の焼き方は様々ですが、美味しく焼くには焼き方ではなく、きちっとした温度管理が大切です。
最高の温度帯で焼きあげたステーキは、焼き方にとらわれず絶品。

焼き方はいろいろあるのじゃな…
ほとんど知らなかったのじゃ。

美味しく食べるには肉の火入れに気をつけて焼きます。
まずは美味しく焼ける肉の温度帯について知っておきましょう。

おーさすが物知りおじさん!
話が濃いね。
中心温度55~58度が目安
ステーキを最大限に美味しく食べれる温度帯がコレ。柔らかく且つジューシーさも得られる温度帯が55~58度なのです。
【なぜこの温度帯がいいのか?】
牛肉のタンパク質は主に『1,肉基質タンパク質』『2.筋形質タンパク質』『3.筋原繊維タンパク質』の3つから成ります。
これらは変性する温度帯がそれぞれ異なるのが特徴。
- 肉基質タンパク質は60~65℃
- 筋形質タンパク質は50~60℃
- 筋原繊維タンパク質は50~65℃
この温度帯で変性が始まります。
焼き上がりの温度帯を55~58℃にする理由はこの通りで、タンパク質が変性するかしないかの微妙な温度帯で焼くということ。
たんぱく質が変性し凝固しない焼き加減が、肉が柔らかく且つジューシーに仕上げることのできる温度帯です。

知っておきたい知識はこちら。
肉が硬く締まらない温度帯がこの温度帯です。

ただ注意しないといけないのが、食中毒の危険性だね。

なるほどなのじゃ…
というか食中毒?
60℃未満は基本的に衛生的にはアウト
60℃未満の温度帯は菌が死滅しない温度帯です。この温度帯で焼くためには、鮮度の良い牛肉であるというのが必要不可欠。
基本的に腐敗していない牛肉は表面にしか菌がいないので、表面をしっかりと焼いておけば問題はありません。
また鶏肉や豚肉には内部にも菌がいるため、この温度帯では危険。
新鮮で尚且つ綺麗に精肉された牛肉の場合のみ、この温度帯で焼くことができるというのは大事なポイントです。

そういうことなのじゃな!
タメになるのぉ。

豚や鳥などは危険ですね。
生ハムとかは素人が手を出してはいけません。

生ハムは塩漬(えんせき)したお肉を低温でくん煙・乾燥熟成させたもので、温度管理・食塩濃度・乾燥方法がきめ細かく決められているから、安心して食べることができるんだよ。

よーくわかったのじゃ!
美味しいステーキを焼くコツは、焼いた肉を休ませること。
まず大事なのは高温で表面を焼き色をつけて焼くことです。
肉は強火で焼けば焼くほど、表面に綺麗な焼き色が付きますが、これは『メイラード反応』と呼ばれる現象。糖とアミノ酸などが反応し茶色く変色し、香ばしい香りや旨味を生成してくれます。
そして焼きたての肉はギュッと縮こまっている(負荷がかかっている)状態で、この時に肉を切るとパサつきやすく、同時にドリップ(肉汁)がでやすくなる。
焼いた肉を休ませるときはアルミホイルなどで包むことで、縮こまった状態が緩和されると同時に中心まで均一に火が入ります。
焼きたての肉よりも切ったあとに、ドリップがでにくくパサつきにくくなる、プロが使う技です。

焼いた後に肉を休ませるのが大切なのじゃな!

休ませる時間についての目安まとめていきますね。
肉を休ませる時間の目安
休ませる目安は肉を焼いた時間の2倍程度の時間です。例えば5分焼いたのなら10分休ませるということ。
大きさにもよりますが中心温度が40〜45°Cの時にアルミホイルで包んで休ませると、余熱で55〜58°Cになるので、上記の通り最大限に柔らかくジューシーな美味しいステーキを食べることができます。

芯温計で肉の温度管理をすれば、究極の温度帯に近づけることができるよ。

家庭ではそこまでできないでしょうから、表面をある程度焼いたあと休ませるだけで大丈夫です。
それだけでもワンランク上のステーキになるでしょう。

これは耳寄り情報なのじゃ。
なぜ休ませるとドリップがでにくいのか?
肉は焼きあがった直後は表面の温度が高く、中心にいけばいくほど温度が低く均一ではありません。
しかしながら焼いた肉を休ませることによって、表面の肉の温度が伝導伝熱により中心にじっくりと伝わっていきます。
同時に表面から冷めていくので外側の温度が下がり、肉全体が均一な温度になります。そうすると水の分子の運動が小さくなるので、水分が保水され、切ってもドリップがでにくくなるわけです。

休ませる理由についてはこれを参考にしてください。

改めて聞くと僕も勉強になったよ。

ありがとうなのじゃ!
美味しいステーキが焼けそうなのじゃ。
まとめ
美味しいステーキはまず美味しい焼き色をつけること。焼いた肉は縮こまった状態なので休ませる。
表面だけ温度が高い状態から、寝かすことで中心にまでじっくり火が入ることで、肉に負荷をかけず柔らかく焼くことができる。
鮮度の良い肉でないと危ない温度帯でもあるので、購入するものは気をつける。

まとめるとこんな感じでしょうか?
今回はこのぐらいにしておきますね。

ありがとうございました!

めちゃくちゃ勉強になったのじゃ。
ありがとうなのじゃ!
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